高校生の頃、たくさんの選択肢がある中で、なぜ北京外国語大学香坂班を選んだのか、今ではあまり覚えていません。しかし、留学を決意したときの自分をほめてあげたいほど、北京での4年間は素晴らしいものになりました。
もちろん、大学生活は楽しいことだけではありません。辛い思いや、悔しい思い、悲しい思いもあり、たくさん涙も流しました。ただ、そのような感情を日本ではなく、北京で経験できたことは、本当に良かったと思っています。家族のように寄り添ってくれる香坂班の仲間がいつも支えてくれたからです。本気でケンカをしたことも、今では笑い話です。
留学前はあれこれ不安もありましたが、自分で思っていた以上にどうやら環境への適応力があったらしく、言葉が通じないことを除いては、生活で困った記憶がありません。
大学卒業後に日本で1年間働いた後、北京外国語大学に3年半駐在をしましたが、北京を離れていた1年間と、駐在中の3年半の間に街は大きく発展し、非常に生活がしやすくなりました。それを考えると、留学中の北京はまだ途上国らしさを残しつつ、ごみごみした街並みと何とも言えないニオイが満ちていて、ただ生活をしているだけで日本では経験ができないような毎日を過ごしていました。
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現在は、中国とは関係がない調査研究の仕事をしていますが、大学の4年間で培った様々なことに支えられています。予定どおりに業務が進まなくても、想定外のことが起こっても、変な人に出会っても、中国で起こる突発的なことに比べたら、大したことではありません。
業務の視察でホテルもコンビニもタクシーもない、人口2,500人程の離島(日本国内)に行ったとき、全く予定どおりにいかなくても楽しみながら対処をすることができました。
大学の4年間は、何もしなければあっという間に過ぎ去ります。今になって、もっと各地を旅行すれば良かった、勉強をして資格を取れば良かった、もっと思いっきり遊べば良かったと思うことがあります。
これから北京外国語大学に入学をする皆さん、在校生の皆さん、どうか悔いの残らない、輝かしい大学生活をお送りください。留学さえすれば何とかなる!というのは間違いで、自分から行動しない限り、どうしようもない4年間になります。
つまづいたときには、香坂班の先輩たちが手を貸します。失敗を恐れずに、どんどんチャレンジをしてください。 |